パラメトリック
分子生物学により生体構成要素が同定され、オミックスによりそれらの量的変動が網羅される中、生命の“しなやかさ”の原理の背後にある生命機能のパラメトリック制御の謎が大きな課題として残されています. パラメトリック制御とは、連続的でゆるやかに変化する変化に対する生命の適応機構をさします.
分子生物学により生体構成要素が同定され、オミックスによりそれらの量的変動が網羅される中、生命の“しなやかさ”の原理の背後にある生命機能のパラメトリック制御の謎が大きな課題として残されています. パラメトリック制御とは、連続的でゆるやかに変化する変化に対する生命の適応機構をさします.
分子生物学の黎明期から翻訳はベルトコンベヤーのような定常的製造装置であるという思い込みが世界的にも支配的でしたが、翻訳はむしろ細胞内外の状況に応じて速度を変えるダイナミックレンジの広い可変装置であると私共はにらんでいます.
翻訳を介したパラメトリック制御の統合的理解には、翻訳の専門家だけでなく、翻訳の重要性を理解した生理学者、ならびにパラメトリック制御を物理化学的視点からアプローチのできる生物物理学者が戦略的にタッグを組む必要があります. 新技術を開発し、生命科学を深化させ、そして、融合・新興領域への扉を開きたいと考えています.